4時間足の押し目買いの手順|1時間足の転換確定で入る
入るのは1回だけ:4時間足の押し目が止まったあと、1時間足が「安値切り上げ+直近高値の更新」で転換を確定させた瞬間だけ。それ以外は全部、見送りです
入る前に2つのチェック:①日足の方向と一致しているか ②直上の節目までの距離が、損切り幅より十分に広いか。この2つが揃わない形は、転換しても入りません
2026年の実例ではこうなりました:AUD/USDで損切り幅13.6pipsのエントリーが成立し、3時間後にターゲット(前回高値)へ到達。一方で形がそっくりでも、直上の節目まで13pipsしかなかったGBP/JPYは見送りが正解でした
結論サマリー:このパターンは「待つ・確かめる・割に合うか測る」の3点でできている
先に結論を置きます。
- 入るのは1回だけ:4時間足の押し目が止まったあと、1時間足が「安値切り上げ+直近高値の更新」で転換を確定させた瞬間だけ。それ以外は全部、見送りです
- 入る前に2つのチェック:①日足の方向と一致しているか ②直上の節目までの距離が、損切り幅より十分に広いか。この2つが揃わない形は、転換しても入りません
- 2026年の実例ではこうなりました:AUD/USDで損切り幅13.6pipsのエントリーが成立し、3時間後にターゲット(前回高値)へ到達。一方で形がそっくりでも、直上の節目まで13pipsしかなかったGBP/JPYは見送りが正解でした
この記事では、手順の全体像→チェックの根拠→実データでの検証、の順で説明します。検証に使ったのは2026年の実際の相場データです。
全体像:4時間足は「場所」、1時間足は「合図」
このパターンの役割分担はシンプルです。
4時間足で見るのは「どこで買いたいか」という場所です。日足と4時間足に上昇の流れがある中で、価格が一度下げて、移動平均線(MA20)の付近まで押してくる。
その押し目が止まりそうな場所を先に決めておきます。
1時間足で見るのは「いつ入るか」という合図です。押し目が止まったように見えても、それだけでは入りません。
1時間足の波が下向きから上向きに切り替わったこと、つまりダウ理論でいう転換の確定を確認して初めてエントリーします。
場所と合図を分けるのが、このパターンの肝です。場所だけで飛び込むと、押し目だと思った下落がそのまま本物の下落だった、という負け方をします。
逆に合図だけで入ると、流れに逆らった場所で買うことになる。両方を分けて待つからこそ、損切り幅が小さく収まるんです。
押し目で止まったように見えたら、すぐ買いたくなるんだけど……
そこが我慢のしどころじゃ。止まった「ように見える」と、止まった「ことが確定する」は別物じゃぞ。1時間足の転換は、その確定をもらうための手続きなんじゃ
チェック①:日足と逆向きなら、その時点で対象外
1つ目のチェックは、さらに大きな流れとの一致です。
4時間足が上昇でも、日足が下降の流れなら、その4時間足の上昇は「日足の戻り」の途中かもしれません。
大きな流れに逆らうエントリーは、伸びる前に大きな流れ側の注文に潰されやすい。だから日足の方向と一致していない場面は、形がどれだけ綺麗でも対象から外します。
今回の検証でも、日足の判定は「終値が日足MA20より上か」「MA20が上向きか」「高値・安値が切り上がっているか」の3点で機械的に行いました。感覚ではなく、条件で落とす。これが大事です。
チェック②:直上の節目までの距離が狭ければ、転換しても入らない
2つ目のチェックは、割に合うかどうかの計算です。
買う場合、価格のすぐ上には過去の高値などの節目(レジスタンス)が控えています。
エントリーからその節目までの距離が、損切りまでの幅より狭いなら、その取引は「負けるときは大きく、勝っても少ししか取れない」設計になってしまう。
具体的には、節目までの距離÷損切り幅が1.5倍に届かないものは見送る、という基準で検証しました。
後半の見送り例がまさにこれで、転換は確定したのに節目まで13pipsしかなく、損切り幅は48pips。計算すれば0.26倍です。
こんなの、入る理由がない。形の綺麗さに目がくらんでも、数字で止める。これが2つ目のチェックの役割です。
実例検証:AUD/USDは損切り13.6pipsで入り、3時間後にターゲットへ到達した
では、2026年の実相場で条件が揃った場面を見ていきます。AUD/USDの2026年4月中旬の動きです。
まず大きな流れ。日足は上昇トレンドで、前日の終値0.71662は日足MA20(0.70040)を大きく上回っていました。チェック①は合格です。
4時間足では、4月16日に0.71970まで上昇したあと押し目が入り、安値は0.71461。その足のMA20は0.71420で、押し目の安値はMA20の約4pips上で止まりました。
押し目としては、かなり教科書的な止まり方です。
そして1時間足。安値が一度切り上がり(0.71605)、4月17日18時の足が終値0.71721で直近の高値を上回って引け、転換が確定しました。ここがエントリーです。
| 項目 | 数値(AUD/USD、2026年4月) |
|---|---|
| 日足の状態 | 上昇トレンド(終値0.71662 > 日足MA20 0.70040) |
| 4時間足のレッグ高値 | 0.71970(4月16日) |
| 押し目安値 | 0.71461(MA20の約4pips上で反発) |
| 1時間足の安値切り上げ | 0.71605(4月17日16時の足) |
| 転換確定・エントリー | 4月17日18時、終値 0.71721 |
| 損切り | 0.71585(起点の安値の2pips下)/幅 13.6pips |
| ターゲット | 0.71970(レッグ高値)/距離 24.9pips |
| 計画リスクリワード | 24.9 ÷ 13.6 = 1.83 |
| 結果 | 3時間後(21時の足)にターゲット到達。最大順行は +49.3pips |


ポイントは、損切り幅の小ささです。転換の起点のすぐ下に損切りを置けるので、13.6pipsという幅に収まりました。
押し目の「場所」で待ち、転換の「合図」で入るからこそ、この幅になる。飛び乗りでは絶対に作れない数字です。
ただし、正直に書いておきます。今回の走査では、同じ条件で抽出した候補の中に、損切りが先に到達したものも普通に含まれていました。
この事例は「条件が揃い、うまく伸びた1件」であって、パターンの勝率を示すものではありません。
検証は「形と数字の確認」のためにやるものだ、とボクは考えています。
見送り例:GBP/JPYは転換が確定しても入らない(計画RR 0.26)
もう1件、形は揃ったのに見送った例です。GBP/JPY、2026年3月26日の夜の場面。
日足・4時間足は上昇、1時間足も安値切り上げから直近高値を更新し、23時の足の終値213.173で転換が確定しました。形だけ見れば、さっきのAUD/USDとまったく同じです。
でも、数字が違った。損切りの想定は起点の安値の下、212.689で、幅は48.4pips。
一方、直近の節目(3月23日の高値213.301)はエントリーのわずか12.8pips上にありました。計画リスクリワードは0.26。チェック②で不合格です。
その後の相場は、最大で+9.2pipsしか伸びず、翌朝には損切りの想定水準まで落ちてきました。入っていたら、教科書どおりの損切りです。見送りの判断が、そのまま損失の回避になりました。

形が同じでも、入る場合と入らない場合があるんだね
そうじゃ。形は入場券の半分で、もう半分は数字じゃ。節目までの距離と損切り幅、この2つを割った答えが小さいなら、形が綺麗でも席に着いてはいかんのじゃ
手順は5ステップに固定すると、相場の前で迷わなくなる
最後に、実務の型として手順を固定しておきます。
- 日足→4時間足の順に流れを確認し、方向が一致した通貨ペアだけを監視対象にする
- 4時間足の押し目を待ち、MA20付近など「止まりそうな場所」を先に決める
- 1時間足の転換確定を待つ。安値切り上げ+直近高値の終値更新が揃うまで入らない
- 損切りとターゲットを先に置き、計画リスクリワードを計算する。1.5倍に届かなければ見送る
- エントリー後はシナリオどおりに管理し、想定と違う動きなら起点の外側の損切りで素直に降りる
やることは、実はこれだけです。難しいのは分析ではなく、条件が揃うまで何もしない時間に耐えることのほうだと思います。
まとめ:入る理由が2つ揃わないなら、入らないのがこのパターンの正体
- 4時間足の押し目=「場所」、1時間足の転換確定=「合図」。分けて待つことで損切り幅が小さくなる
- チェック①(日足との一致)とチェック②(節目までの距離÷損切り幅が1.5倍以上)が、形の綺麗さより優先する
- 2026年の検証では、成立例は3時間でターゲット到達、見送り例は入っていれば損切りだった。どちらの結論も、エントリー前に数字で出ていた
このパターンの本質は、入り方の上手さではなく「入らない判断の速さ」にあると、検証してみて改めて感じました。次回は、同じ押し目でも時間軸の小さい別パターンを取り上げます。
✅ 4時間足の押し目=「場所」、1時間足の転換確定=「合図」。分けて待つことで損切り幅が小さくなる
✅ チェック①(日足との一致)とチェック②(節目までの距離÷損切り幅が1.5倍以上)が、形の綺麗さより優先する
✅ 2026年の検証では、成立例は3時間でターゲット到達、見送り例は入っていれば損切りだった。どちらの結論も、エントリー前に数字で出ていた

